事例

相続実務士が対応した実例をご紹介!

<生前>相続プラン【阿部さん(男性50代)からのご相談】

■納税■ 母親と共有、土地を残して延納した阿部さん

相続の状況

■節税額の合計 ○○○○万円
■節税項目 [遺産分割]小規模宅地等特例、共有
[評価・申告]不整形地
[納税]配偶者税額軽減、延納

阿部さんの父親は借金がきらいな人で、相続税の節税対策はできていません。相続税が相当かかると覚悟はしていましたが、できるだけ節税して残したいと相談に来られました。
父親の財産は自宅と隣接するアパート、貸家と駐車場で合わせると1000坪以上もありますが、どこも売りたくないというのが阿部さんの希望でした。
また、父親が建てた貸家やアパートは築30年以上経っています。建物が老朽化して修繕費がかかり、家賃滞納する人もあり、苦労が絶えません。貸家が空くごとに解体して駐車場に切り替えていましたが、長年住み続けている人もあり、残る貸家は5棟となり、敷地の4分の1程度になっていました。

財産とご家族の状況
  • [相談者]:阿部さん(男性50代)・職業 会社員
  • [被相続人] :父親
  • [相続人] :母親70代、長男50代(本人)
  • [財産の内容] :自宅、同族会社への貸付金、預貯金、同族会社株
  • [遺言] :なし
[相続税の節税額]
 相続財産 2億8,990万円
 債務、葬式費用 △335万円
◆小規模宅地減額 △1,223万円   (240㎡ 80%適用)
◆広大地評価の特例 △3,880万円  (101,925,470円→55,318,877円)
◆宅地造成費減額 △230万円
 課税価格 2億3,322万円
 基礎控除(相続人2人) 7,000万円
 相続税総額 2,731万円
◆配偶者税額軽減 △1,365万円
 納付した相続税 1,365万円②
 当初の相続税額 4,129万円①
◆節税額 2,764万円①-②
課題

・土地は売らずに残したい
・納税できる現金はない
・貸家が古くなり問題が多い

相続コーディネーターから

貸家とアパートが建つ土地は、三方道路に面していますが、路線価の高い通りには生け垣があり、裏側の通りから出入りしていることで、低い路線価で評価し、建物毎に利用区分図を作成して不整形地を創りだし、評価を下げました。
母親には節税対策ができるよう、広い道路に面した300坪の土地を相続してもらうことを考えましたが、全体の半分を超えてしまいます。そこで母親の取得割合が全体の50%になるように調整し、その土地は母親80%、阿部さん20%の共有としました。
納税は駐車場の土地を担保に延納にしましたが、返済原資のめども必要です。そこで母親の相続税節税対策と延納返済原資確保の両方の目的で賃貸住宅を建てるようにしました。300坪の土地の2分1に1階店舗、2~5階は住居で1K8世帯、1LDK8世帯、全室ロフト付きの賃貸住宅を建て、母親の節税対策ができました。毎月の家賃収入が入ることで土地を所有する阿部さんの収入にもなり、延納の返済に充てることができています。
不動産の評価きめ細かくしてもらって節税できました

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