事例
相続実務士が対応した実例をご紹介!
相続実務士実例Report
妻子の生活費に不安がないようにしたい!
◆自分で創業
Yさん(70代男性)は30代で医師免許を取得して医療の道を歩みだしました。医者になる人の多くは親や祖父母が医者という家系で育った環境からという背景がありますが、Yさんはそうした環境ではなく、自力で努力して、学費が少ない国立大学の医学部を選び、国家試験に合格したと言います。何事も自力で切り開いてきた自負があり、40代で自分のクリニックを開業してからも休む暇もないほど働いてきたということです。
◆相続も考えたい
Yさんのクリニックは駅前の賃貸ビルにあり、地域に根付いていて顧客も増え、経営は順調だといいます。それだけに収入も増えていきましたので、Yさんは10年ほど前から利回りのいい金融商品を購入し、不動産も購入するようになりました。
今年70歳になるYさんですが、長男が医者になり、Yさんのクリニックを継ぐと言ってくれているといいます。クリニックの方向性が決まりつつあるので、相続のことも考えたいと「はじめての相続」を読んで夫婦で相談に来られました。
◆財産
Yさんには妻と子供が4人。長男の他には長女、次女と次男で、下の2人は同居しています。財産は自宅の他に賃貸している区分マンション4室、アパート3棟、金融資産が2億円あり、評価は5億円になりますが、アパート3棟には合わせて2億円の借入があり、正味2.5億円の財産だとわかりました。相続税は3375万円と試算されました。
Yさんの希望は、自分が築いてきた財産で、妻子が収入の不安なく生活していくにはどうすればいいかということでした。
◆相続の課題
Yさんの財産のうち、区分マンション4室は住んでいるところからほど近く、築年数は経過していますが、サブリース契約をしており、安定した賃料が入ってきますので、そのまま保有したほうがよいと判断できます。
課題はアパート3棟で、3棟ともYさんの住む家からは半日はかかる距離があります。また銀行融資を受けて購入していますので、借入が2億円残っています。家賃で返済はできますが、今後、空室のため家賃が減り、修繕費はかかるというときには家賃では足りずに持ち出しになりかねません。
さらに、妻は専業主婦で会社運営や賃貸経営には慣れておらず、子どもたちもそれぞれの仕事があるため、離れたアパートの賃貸経営ができるかどうか、不安があります。
◆賃貸経営を楽に
Yさんの財産で一番の課題は、離れた不動産を所有してること、借入返済が必要なこと、妻子がリフォームや修繕に慣れていないことなど、いくつかあります。特にアパートの場合は外装や共用部分のメンテナンスも必要になり、離れた地域で管理会社に任せきりでは不安があります。よって、そうした不安要素はなくしたほうがよいという判断になりますので、近い地域に資産組替することがお勧めになります。また金融資産も評価が下がる不動産にすることで節税になります。
こうしたことを踏まえて検討できるよう相続プランの作成をお勧めしましたところ、Yさんから委託を頂きましたので、提案書にまとめることになりました。
相続ブランは相続対策を進めるうえで判断材料にして頂けますので、次の具体策の選択肢を作ります。
◆相続実務士のアドバイス
●できる対策
離れた地域の不動産は資産組替して近くに所有する
金融資産は賃貸不動産にすると評価が下がる
●注意ポイント
アパートの場合は外装や共用部分のメンテナンスが不可欠。
現地や建物を見て判断したほうがよく、離れたところは負担となる。
最初のご相談は無料です。
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