事例
相続実務士が対応した実例をご紹介!
相続実務士実例Report
現金が少ないのが不安。母親の相続とこれから30年どうする?
◆今は不自由はないが
Sさん(50代・男性)は母親(80代)と弟(50代)の3人暮らし。Sさん兄弟はともに独身で、ずっと実家住まいをしてきました。これから母親の介護が始まることを想定すると、やはりこのままの生活をつづけたほうがいいように思っているといいます。
父親は15年前に亡くなりましたが、その時は殆どを母親が相続しましたので、納税はほとんどなかったのですが、二次相続ではどうなるか心配になり、弟と二人で相談に来られました。
◆相続税が払えない
母親の財産は賃貸併用の自宅とアパートがあります。それぞれに建築費の借り入れが残っていますが、正味財産は2億円。家賃は2カ所で月額90万円ありますので、余裕があっていいところ、預金は1000万円ほど。葬儀費用と手続き費用が払える程度だと思うと相続税はどうするのか不安だといいます。
相続税の試算をすると2600万円となりましたが、預金では足りません。今から対策を考えないといけない状況だとわかりました。
◆納税できても課題は残る
Sさんと弟は母親と同居していますので、自宅で小規模宅地等の特例が使えます。その時の相続税は300万円と12%程度に減りますので、納税の負担は減らせますが、現金が少ないことの問題解決にはならないと言えます。
自宅の立地がいいので土地の評価が高いこと、建物の3分の2は賃貸していて賃料が入りますが、自宅70坪は3人では広すぎ、賃貸事業の収支を圧迫しています。
◆母親の老後、Sさんたちの今後
母親はまだ自宅で生活できていて3階建てにもエレベーターをつけましたので、これからも自宅に住み続けることはできます。
しかし、息子2人に老後の面倒をみてもらうことに抵抗があるようだとSさんは感じているといいます。
また自宅は父親の節税対策で建て替えたことから、借り入れもして贅沢な作りにしましたので、建築費も相当かかりまだ3000万円程の借り入れが残っています。
◆住み替えの提案
Sさんご兄弟のご相談を聞いてアドバイスをしたことは、節税対策をしながら、現金の余裕を作るには、自宅の住み替えを検討されることです。賃貸併用の自宅を売却、母親が快適な老後生活を過ごすことのできる環境を確保して、Sさん兄弟も仕事に便利な立地に住み替えます。尚且つ、家賃が入る賃貸物件も購入すると、現状より相続税を減らして家賃も増やすことが可能になります。
Sさんご兄弟は、住み替えに抵抗感はないということで、母親も含めて前向きに検討していきたいということです。不安を抱えて現状維持するよりは住み替えで気持ちも軽くしながら相続対策をして頂ければと思います。
こうした住み替えにより、母親の相続税を減らすことができます。また自宅が広く、借入返済もあるためほとんど残らなかった自宅の賃貸事業についても、買い替えることで収支が改善できるものを選ぶことで、手取りが改善されますので、これからの生活費についても不安要素は減らすことができます。
ご相談は夢相続へ
●できる対策⇒自宅を売却、住み替え、資産組み替えをする。
売却代金で現在の借り入れを返済、借り入れのない資産にできる。
●注意ポイント⇒現状維持したのでは節税できない、現金も増やせない。
最初のご相談は無料です。
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