事例
相続実務士が対応した実例をご紹介!
相続実務士実例Report
独身の義姉の面倒なんか看られない!二世帯住宅は慎重にしないと息詰まる?!
◆二世帯住宅を建てた
Hさん(70代男性)が夫婦で相談に来られました。
Hさん家族は、両親と独身の姉と自宅で同居してきました。15年前に父親が亡くなったとき、自宅の土地は長男だということで、Hさんが相続しました。
建物が老朽化してきたため、10年前に建て直したのですが、母親と姉が住む家とHさん家族の家とは玄関を別にした完全な二世帯住宅としました。
家を建て直す時、それぞれの家族の費用で建てるようにしましたので、建物の3分の2はHさん、3分の1は姉名義となりました。母親の名義にするよりも、長く住む姉名義にしようとなり、姉も自分のお金を出しています。
◆共有名義だと売れない!
Hさん夫婦には2人の子供がいますが、2人とも結婚して家から離れて独立しました。そのため、自宅は2人暮らしには広くなったと言えます。
Hさんも70代になり、老後のことを妻と色々と相談する中で、ずっと広い家に住み続けるよりも、子供たちの世話にならなくていいように、老人ホームに入ろうと意見がまとまりました。それには家を売却する必要があります。
◆独身の義姉の面倒はみない!
土地はHさん名義でも、建物に姉の名義が入っていれば勝手には売れません。姉に話をしたところ、自分はずっと最後までこの家に住み続けると言うのです。しかも、老後の面倒は義妹であるHさんの妻や甥姪に見てもらいたいとも。
それを聞いたHさんの妻は怒り心頭になったのです。「自分たちは子供に負担をかけないようにと考えているのに、とても、義姉の面倒など見られない。」「入院などすれば身内が保証人なり、都度呼び出されるが、そんな役割は引き受けられない」と。
◆買い取るので出てもらいたい
姉との共有だと思い通りにならないので、姉が出した分を買い取って、姉に出てもらえないかと話をしたのですが、姉はずっと住み続けるの一点張りで、受け入れてもらえそうにありません。当然、一緒に売却するという話に合意が得られるはずもありません。
Hさん夫婦はほとほと困り果てて相談にこられたということなのです。
◆お金の問題ではない
姉は実家だからずっと住み続けたい、独身なので弟夫婦に面倒を見てもらいたいという気持ちが強く、高く買い取るからというような提案では納得されないだろうと想像できます。
しかし、義妹の「義姉の面倒なんかみない!」という意思も固く、これではうまくいくはずがありません。70代はこれから20年前後の寿命があると思われ、今後も生活が続くにも関わらず、ストレスをかかえたままではよしと言えません。
◆解決策はあるか?
姉が売らないというのであれば、弟が土地と自分の建物を貸して、住みかえるという選択肢はあります。姉の相続人は弟ですから、姉が亡くなったときにはHさんが相続することになります。売却は先延ばしをして、自分たちが住みかえて、自宅は賃貸して姉と距離を置くことで、感情的なトラブルは軽減できます
ご相談は夢相続へ
姉弟でも家族の形も違い、考えも違いますので、建物を共有することにより感情的な対立になりかねません。
長い人生、個々に判断、決断ができるように、土地を分筆して、建物も別々にするべきでした。
二世帯住宅はメリットが大きいものの、デメリットもあり、慎重に考えないといけないということです。
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