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相続実務士が対応した実例をご紹介!

相続実務士実例Report

税理士、銀行、生保会社、不動産会社。「相続対策の提案とサポート」ができるところがない?!

 

■12年前の相続税は3億8000万円!

40代のHさん(男性)が相談に来られました。相続や物納に詳しい税理士であり不動産鑑定士の先生との共著「相続になっても困らない地主・農家さんのための“負”動産対策」を読んでこれからできることをアドバイスしてもらいたいということです。

事前に固定資産税通知を送って頂いていましたので、母親とHさんの財産の内容や状況を確認させて頂き、概算評価をさせて頂いたところ、二人合わせると10億円近い財産。このままでは母親の二次相続では多額の相続税がかかります。Hさんは土地があるのに収入がほとんどないという状況。

こうした状況を改善するため、有料ですが「オーダーメード相続プラン」に申し込みを頂きました。現地調査をして、プランニングし、ご提案、実務のサポートをしていきます。

 

■父親の財産は土地1万坪、総額10億円。12年前の相続税は3億8000万円!

Hさんの父親は12年前に亡くなり、相続税の申告をされています。相続税は3億8000万円。相続人は母親とHさん、弟の3人で基礎控除は4800万円。財産の半分を相続した母親の納税は不要ですが、Hさんと弟の2人で1億9000万円の相続税を払ったということです。

父親の所有地は高速道路を挟んで両側に点在していますが、かつては高速道路になった土地も持っている地主でした。高速道路は50年ほど前から買収がはじまり、祖父の代で買収に協力していますので、祖父が亡くなった当時は売却した代金が預金として残っており、相続税が払えたといいます。

高速道路用地として減ったのですが、それでも祖父の土地は1万坪以上ありました。相続した父親は預金で納税しましたので、1万坪の土地はそのまま母親とHさんが相続したのです。


■預金だけでは足りない

父親が亡くなったときには祖父の相続の時に預金は半分以上は相続税でなくなりましたので、納税するには足りない状況となっていました。土地は母親とHさんで相続し、他県に住んでいる弟には現金を渡す遺産分割をしました。

母親が5億円、Hさんが4億円、弟が1億円という配分です。Hさんが相続した3500坪の土地を1億1000万円で売却、預金と生命保険と母親が受取人になっていた生命保険も弟への代償金として足してもらい、何とかまかなえた状況でした。

 

■収入が入るものは母親へ

母親はアパート、貸宅地、貸家など毎月150万円程の賃貸収入が入ります。借入はないので、固定資産税や管理費などの経費を引いた残りは手取りになりますので、毎年1000万円ほどの現金が残る計算になりますので、父親の相続のときに弟に現金を渡しても不安はなかったということでしょう。

それに比べて、Hさんが相続したうち収入がはいるのは、駐車場1か所のみ。年間100万円に満たない金額です。他の土地はどこも市街化区域で路線価区域で、家が建てられるのですが、1200坪の空き地、1000坪の畑、500坪の山林、300坪の雑種地など。いずれも更地で、広い土地ながら、未利用地となっています。

 

■母親が亡くなった時の相続税は1億8000万円

母親は70代後半。まだ元気だとはいえ、そろそろ二次相続の準備をしておかないと不安ということもあって、Hさんは何かとなくてはという思いだと言います。

路線価は父親の相続の時とほぼ変わらずですが、当時は「広大地」の評価ができ、広い土地は40%程度は減額できたのですが、「広大地」は平成30年に撤廃され、現在は「地積規模の大きな宅地」評価に変わりました。減額は20%程度と少なくなりましたので、財産評価は増えたと言えます。

この12年間、貸地の建物解体や貸家の修繕、土地の測量など、賃貸事業の経費がかさみ、母親の預金は6000万円ほどしか残らず。土地評価が増えた分は金融資産が減り、相続人が一人減ったため基礎控除は4200万円になるなどの要因もあり、結果的に現在、母親が亡くなった時の相続税の予想額は1億8000万円と試算されました。毎年の固定資産税は400万円以上も払っていますので、それも負担となっています。

 

■二次相続を乗り切るための相続プラン 母親の場合

母親の財産は不動産、預金、生命保険で約5億円。借入がなく、預金よりも生命保険が大きく、2人分の非課税枠1000万円をはるかに超えています。金融資産をそのまま維持するには不動産対策でカバーするしかない状況です。

貸家は築50年になり、これから修繕費がかかりそう。アパートも築30年を超え、賃料が下がっています。貸宅地も安い地代で貸していますので、これらの賃貸事業を見直し、資産組替や建て替えをする必要がありますので、そうしたプラんを作り、全部の土地につき、見直すことで相続税を減らすことを提案します。

■収入を増やすためのプラン Hさんの場合

Hさんは1億5000万円ほどの相続税をはらったにもかかわらず、年間の不動産収入は100万円に満たない状況。固定資産税を払うと残りません。これでは相続税を払って相続した価値がないと言えます。

そこで所有している不動産から収入を得る方法を提案します。土地をそのまま残すならアパートを建てて賃貸事業をしていくことが定番ですが、駐車場と1200坪の空き地以外は接道が取れていない土地のため、課題があります。隣地を買収するなどの必要があるため、優先順位は低い土地です。

そこで、駐車場と1200坪の空き地を対象地とするのですが、Hさんには売却して別の立地に買い替える資産組替が必要だということを最初から話してあります。

将来の母親の相続で賃貸物件を相続することになると、同じ立地でいくつもの不動産を所有する状況。Hさんの住むエリアは人口減が想定されるため、立地を変えることでよりよい賃貸事業ができることを提案していく予定です。

 

■まとめ 相続対策の提案とサポートが゜できるところがない!

父親の相続から12年。その間、二次相続対策がなにもできていないことと、Hさんの不動産からはほとんど収入が作れていないことは大きな損失だと言えます。

父親の相続税の申告を担当した税理士、毎年の確定申告を担当している税理士、生命保険を紹介した銀行、契約した生命保険会社、アパート、貸地、貸家の管理や仲介を担当してる不動産会社など多くの方がHさんや母親の状況を知りつつも、何も進んでいないというのは「相続対策の提案とサポート」ができるところがないということなのでしょう。

夢相続は「相続対策のご提案とサポート」が主業務ですので、得意分野です。いくつもの対策を組み合わせて相続税の節税と収入増を実現していきます。Hさんと母親の「オーダーメード相続プラン」はスタートしたばかりですが、半年あれば、何かしらの成果は作れるはず。少しほっとして頂けるようサポートしていきます。


相続になっても困らない 地主・農家さんのための”負”動産対策


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