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相続実務士が対応した実例をご紹介!

相続実務士実例Report

税理士なのに間違う?手抜き?誠実な専門家を選ばないと失敗する!

独身の兄の相続人は母親1人

Оさん(50代女性)から相談がありました。実家で母親と同居していた兄(長男)が亡くなり、相続税の手続きをしているといいます。

兄はまだ50代。独身で、両親と同居をしてきています。父親が先に亡くなったので、父親の財産は母親ではなく、兄が相続していました。

兄には配偶者、子どもがいないため、相続人は母親1人。父親から子どもに相続された財産が、母親に戻ってくる形ですが、母親はもうすぐ90歳。司法書士に相談すると母親が相続しないほうがいいのではと相続放棄を勧められました。

 

母親が相続放棄すると子どもへ

母親が相続放棄をすると兄弟姉妹に相続の権利が回ってきます。よって兄の相続人は次女のОさんと姉、妹の3人となりました。

兄の財産は母親と同居する自宅とアパート2棟、雑種地です。父親が亡くなった20年前は相続税の基礎控除が多く、母親と子ども4人で、1億円の基礎控除がありましたので、ぎりぎり相続税の申告は不要でした。

相続人は3人になったのですが、相続放棄した場合は、もともとの基礎控除を引き継ぐため、3600万円が基礎控除ですので、不動産だけでも基礎控除は超えるのではと思われ、相続税の申告も必要だとアドバイスをされたといいます。

 

相続税の申告は誰に頼む?

兄は賃貸事業だけでなく、衣料品販売のお店も経営しており、会社組織にもしていました。よって、毎年、確定申告をする税理士さんはいます。会社の顧問税理士は相続には慣れていないということで、知り合いからN税理士事務所を紹介されて相談してみたといいます。兄は昨年11月に亡くなっていますので、相続税の申告期限は今年の9月になります。

 

4月に相談、6月に「財産診断書」ができた

Оさんは固定資産税納税通知や登記簿を揃えて4月にK税理士事務所に渡したところ、2ヶ月ほどした6月にようやく、「財産診断書」ができたということで渡されました。

それから1ヶ月。まだどうしていいのかわからない状態で、K税理士事務所に聞いても明確な説明がなく、不安が募るばかりだといいます。ОさんはK税理士事務所から渡された「財産診断書」を持参しておられましたので、その内容を確認しました。

 

相続税1868万円

「財産診断書」の構成は、

・親族関係、 ・資産構成、・相続税の概算、財産の一覧と分割案、税引き後の財産構成の項目で、全体像は網羅されています。

不動産(土地、建物)などの固定性資産は9739万円、預金、株式、生命保険などの流動性資産は1611万円、葬儀費用と負債を引いた相続財産は1億1123万円、相続税は1868万円と記載されていました。

 

「財産診断書」は間違いのレベル

Оさんと一緒に内容を再確認したところ、次のようなことが判明しました。

・共有持ち分の減額がされていない・・・2分の1

・貸家建付地評価がされていない・・・80%程度になる

・貸家評価がされていない・・・70%になる

・小規模宅地等の特例が適用できていない・・・200㎡50%になる

登記簿や固定資産税評価証明書土地や建物の共有が明らかで、共有の場合は兄の持ち分だけ評価をしますが、それが考慮されていませんでした。また、アパート2棟については、土地の貸家建付地建物の貸家評価はされていませんでした。さらには小規模宅地等の特例も適用はされていません。

また、原野も所有していますが、公図が未取得で、場所の確認もされておらず、評価がされていないようでした。

 

相談システム“ほほえみ”を活用、その場で評価をする

夢相続であれば、相続評価をする提案システム“ほほえみ”を開発して利用していますので、相談に来て頂いた当日、固定資産税納税通知や登記簿を見ながら、グーグルマップで場所を確認し、その場で路線価も確認し、持ち分や利用状況を確認しながら相続評価も反映した概算評価をその場でお伝えすることができます。相続財産の評価と相続税の概算はその場でお伝えできるのです。

さらに公図や登記簿もその場でネット取得しますので、財産の全体を把握するのに時間はかかりません。

K税理士事務所はこの「相続診断書」を作成するのに1週間かかっており、さらにОさんが依頼してから2ヶ月かかっているということになります。これでは相続に慣れているとはいいがたいところです。

 

きょうだいの相続税は2割増し、それでも相続税も下がるはず

共有持ち分が減額となり、土地の貸家建付地評価と建物の貸家評価により、さらに評価減となります。また小規模宅地等の特例を適用することにより、土地、建物の評価は半分程度になり、相続税も半分以下に下がると想定されます。

法定相続人ではないきょうだいの場合は、相続税が2割増しになりますが、それでもK税理士事務所が提示した1868万円よりはうんと下がることは間違いないと想定されます。

 

2か月前に切り替え、税理士と協働して成果を出す

Оさんはいままでの税理士事務所では審問しても回答がなかったり、時間がかかったり、あまり親切に対応してくれないと感じているということでしたので、この機会に断り、夢相続でコーディネートするよう委託をされました。税理士は業務提携先に依頼し、2ヶ月しかありませんが、引き受けてもらうようにしました。

最初に相談していた司法書士の勧めで、すでに遺産分割協議書はできており、相続の仕方は3人の合意が得られています。よって残すは相続税の申告と納税になります。

それでも、不動産、金融資産の書類一式を集めたり、確認、評価をするには2か月間はあっという間で、のんびりはしていられません。

夢相続はコーディネートの役割を担当しますので、Оさんから必要書類をお預かりし、不足するものがあれば代理で取得し、確認してから税理士につなぐ役割です。また、不動産の評価などで節税案も出し、評価や相続税額について税理士任せにせずにチェックして協働で成果を出すようにします。

Оさんの場合は1868万円の相続税がスタートと言えますので、できるだけ相続税の負担が減らせるようにアイデアを出しています。

 

■まとめ

あまり親切ではないと感じられ、間違いレベルの書類では相続に慣れているようにも思えないという理由で、税理士事務所への依頼を断り、夢相続の相続プランに切り替えてもらいました。申告期限まで2か月しかありませんが、夢相続と相続に慣れた税理士で節税を目指して成果を出していきます。Оさんからはこれで安心できたと言って頂いています。

相続税の申告は、実績があることなどを基準にして選ばないと苦労したり、失敗することもあるので注意が必要です。

 

 

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