事例

相続実務士が対応した実例をご紹介!

相続実務士実例Report

肝臓がん、ステージ4。親より先とは想定外だが、気丈に遺言書を。

肝臓がん、ステージ4。急いで遺言書。とても残念。

先週の午後、急な連絡でSさまご夫婦が来られました。

S様は当社で「オーダーメード相続プラン」の委託を頂き、ご提案をしているお客様です。

なにか切羽詰まったご様子でしたので、お聞きしますと、同居する息子さん(三男30代・独身)が

肝臓がんでステージ4と告知されたと言うのです。

 

 

息子の紹介でセミナーに参加

昨年、夏に息子さんが本を読んで、セミナーに参加されました。

ご両親を連れて、再度、セミナーに参加され、その後、親子3人であらためて相談に来られました。

そのときに「相続プラン」の委託を頂き、ご提案して、対策のサポートを進めているところでした。

 

 

独身で家を継ぐ予定だった

Sさまには自宅の他に複数の土地があります。

その土地を活用してコンビニエンスストアを複数の立地で経営をされていました。

賃貸マンションも建てています。財産は億単位になります。

現在、コンビニエンスストアは居ぬきのまま賃貸しており、経営の手間はかかりませんが、

賃貸収入が入るため、法人にして、夫婦と息子さんで会社を運営しているところです。

S様には同居する三男の他、長男、長女、次男がいますが、ともに結婚して他県に住んでいるため、

自ずと家や財産の承継は同居する三男ということになります。

三男もその覚悟であり、経営や賃貸の勉強をして、そろそろ任せられるという時期だったのです。

 

 

すでに不動産の贈与もしていた

息子さんにはご両親と共有名義の不動産があります。

相続を見据えて、生前に贈与していたのです。

配偶者、子供のいない独身の三男の相続人は両親になります。

三男が先に亡くなり、それを相続人の親に戻すとご両親の相続税が増えるのです。

それを避けるため、きょうだいに遺贈するように提案しました。

 

 

急いで遺言書作成

Sさまご夫婦が来られてから数日後、急いで書類も集めてもらい、公正証書遺言を作るサポートをしました。

ご本人は入院、抗がん剤治療中でもとても気丈にされていて、立派でした。

親の方が励まされるとご両親が言っておられました。

本人の意思や日頃の生活習慣とかとは別の、運命なのか、役割なのか、そうした見えないチカラによる現実がありました。

世の中、順番どおりにいかないこともあります。

 

 

公正証書遺言は病室でも作れる

ちなみに公正証書遺言は公証人や承認が出張して病室で作れます。

病院やホスピス、老人ホームなどあちこちに出向いてサポートしております。

印鑑証明書や戸籍謄本、不動産の固定資産税納付書など必要書類がそろい、内容が決まれば翌日でも作成は可能です。

公証役場の原稿ができ次第ということになります。

 

 

 

相続実務士からのアドバイス

相続では、過酷な運命で、どうしていいかわからないということも見ております。

親より先に逝くのは無念かと思いますが、できるかぎりのサボートをさせて頂きたいと思っております。

 

 

 

 

コラム執筆

 

 

 

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