事例

相続実務士が対応した実例をご紹介!

相続実務士実例Report

調停しても、真実は暴かれず。家庭裁判所で「絶縁状」。


◇自宅を売却した
数年前に母親が亡くなったМさん(50代・女性)。父親は故人で、兄(60代)と2人が相続人です。
母親は1人暮しをしていましたが、それも大変となり、80歳を過ぎてからは、
自宅を売却して、高齢者施設に入居しました。亡くなる5年ほど前です。

自宅のマンションは2000万円で売れたので、老後の資金の不安はなかったと言います。

それだけでなく、父親が亡くなった時にも預金を相続していますので、
母親の預金は合わせて4000万円以上あると確認していました。


◇預金が引き出されていた
高齢者住宅に入るときの手配や保証人は兄が引き受けましたので、
預金の管理もその流れで、兄が行っていました。

母親が亡くなったとき、兄はМさんに対し、こう言いました。
「母親の預金は1000万円。自分が600万円もらうので、400万円渡してやる。」と。

その言葉に不信感を持ったМさんが当社に相談に来られました。
5年前はもっとあったことを確認しているというのです。
 
兄が通帳も見せないというので、Мさん自身で預金の入出金明細を入手して
確認することをアドバイスしました。

Mさんが明細を取ってみると、母親が高齢者施設に入った後、
3年程で3000万円程が引き出されていることが判明しました。
50万円ごとに何度もですので、窓口ではなく、カードで引き出したと思われます。

母親がひとりで銀行へ出向くことはできず、まとまった額が必要ではないため、
兄が引き出して、もらってしまったとМさんは想像しました。

Мさんは、兄に明細も見せて問い詰めましたが、自分は知らないと言うのです。


◇兄は「知らない」の一点張り
兄との話し合いが進展しないため、致し方なくMさんは家庭裁判所に調停を申し立て、
互いに弁護士に依頼して、分割協議をしました。

調停はМさんが探した弁護士に依頼され、当社はサポートできませんでしたが、
調停が終わったあと、Мさんから報告を受けました。

兄は「引き出したお金は知らない」の一点張りで、結果、Mさんの主張は認められず、
残った1000万円を等分に分けてあきらめるしかなかったというのです。


◇兄から「絶縁状」が届いた
調停の遺産分割の条件として、兄から「絶縁状」にも印を押すように
と主張されそれにも従ったということです。

Mさんに落ち度はないはずで、高齢の母親が使った形跡もないところが、
真実も明らかにされずに、兄の主張がまかり通る結果となり、
Mさんは理不尽で悔しい思いが残ったと話されました。

自分が頼んだ弁護士にも不信感が残ったと。

家庭裁判所では円満な分割はできず、「絶縁状」を条件とする手続きになり、
なんとも割り切れない結末と言えます。

 

 

 相続コーディネート実務士から

 

「知らない」で通ってしまう、真実も明らかにできない調停には、
Mさんのように理不尽な思いを持つ人が多いと言えます。

調停に頼らず、当事者で解決していくことをおススメ致します。

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