事例
相続実務士が対応した実例をご紹介!
相続実務士実例Report
4億円と言われたのに評価し直すと2億円の土地に!
◆父親が急に亡くなった
Оさん(40代・男性)の父親は80歳で脳梗塞を発症し、倒れてほどなく亡くなってしまいました。相続人は母親(70代)と長男のОさんと弟(40代)の3人です。
父親は遺言書を残しておらず、またこれといった相続対策をしていませんでした。相続税が払えるか不安ということで、Оさんが相談に来られました。
◆父親の財産
父親は祖父から相続した土地を所有しており、そこに建つ貸家と貸店舗から入る家賃と地代で生活をしていました。土地は1000坪ほどもありますが、その中に私道が通り、3つのブロックに分かれています。
母親の知り合いから紹介された司法書士に相談に言ったところ、土地の評価は約4億円で相続税も1億円近くかかると言われていました。そんなにまとまったお金がないため、どうしようかと不安になっているといいます。
◆土地の評価
父親の土地を確認すると、私道は個人名義ながら、通り抜けできる道路となっているので、評価はゼロです。
また、貸し宅地は借地権割合が60%ですので、底地は40%となります。貸家や貸店舗が建つ土地は貸家建付地となり、借地権60%と借家権30%を掛け合わせて18%減額することができます。
そうした評価をしていくと父親の土地は1億6000万円ほどとなり、自宅や預金、建物などを足して2億円となりました。
◆4億円から2億円の評価に!
2億円の財産だと相続税は2700万円となり、配偶者の税額軽減を適用したり、小規模宅地等の特例を適用すると納税は1000万円以下となりますので、Оさんは本当に安心したと言われました。
ここから、現地調査をして土地の詳細な評価をすると減額要素も見つかり、さらに減額が期待されます。
最初に相談して司法書士が4億円と言ったのは、私道の評価減や貸宅地、貸家建付地評価をせずに、単純に面積に路線価をかけて計算したものだと想定されます。
しかし、それでは現状と大きくかけ離れているため、不安を持たせるばかりで、相談したことで不安ばかりが増えたと言えます。概算評価であっても正しい評価の仕方をしてアドバイスできることが求められていると言えます。
相続実務士のアドバイス
●できる対策⇒土地の現地調査をして減額要素を見つける。
配偶者税額軽減により、納税額は減らせる。
●注意ポイント⇒個人名義の私道でも通り抜けできる場合は評価がゼロとなるため、
面積の算出が必要になる。
分筆できていない場合は、現況測量をして面積を算出する。
最初のご相談は無料です。
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