【公募】第2回家族への手紙 結果発表!
最近、きみは歳のせいか、ちょっとしたことですぐに弱り、落ち込み、悩み苦しむようになってきた。
昔から寂しがりだったが、息子たちが家を出て二人きりになってから、めっきり弱虫になってきた。
この調子だと、もしおれが先に死んで、独りになったら、とても幸せには生きていけないだろう。
だから、おれは君より先に死ねない。これまでいろいろ苦労をかけたのに、最後まで泣かせるわけにいかないよ。
だから、おれは君より先に死なない!
毎朝トレーニングして、酒は控え、食事に気を遣って、なんとしても健康を維持して、君より先に死なず、もし君が病気になったら介護できるようにする。
だから、どうか安心して、一日でも長く安らかに生きてほしい。
それは、おれの人生最後の目標だし、生きがいでもあるんだ。
完
(80代・男性)
じゃあ、行ってくるね・・・と貴男は言い、相棒の杉下右京さんのように振り返りました。
「あっそうだ。忘れてました。ひとつお願いがあるんです。写真を撮ってくれませんか。」
写真嫌いのあなたには、考えられない言葉です。
でも、私にはわかりました。16歳違うとは言え、五年間も夫婦としてやってきた仲ですもの。
この二カ月で二度も救急車に乗り、どこの病院でも「帰宅して様子を見て、また具合悪くなったら来て・・・」と言われ、これではもう頑張る気にもなれないのは当然です。
私がクモ膜下で倒れ、職を失い、親にも「頼らないでくれ。女に出す金は無い」と言われ途方に暮れていたとき、あなたが「ぼくが引き受ける。死ぬ前の数年は、人生をつぎこんでもおしくない人を探していた」と結局半分アホになった私を引き取り、一から十まで世話をしてくれたのでした。
脳のリハビリには書道が効くと聞き、毎週教室まで送迎してくれたあなた。
お返しする前に先に空にいったら、私、あとを追うかもよ。
(60代・女性)
前略
おかあさん、またしかられちゃった。
実家のしつけがなっちゃいないって。
ダンナのお義母さんと同居するのは、ホントむづかしいわ。
今日も、ささいな事でしかられて、嫁に来た事を後悔しそうになったわ。
でもね。おかあさんは以前、こう言ったでしょ。
あんたのお姑さんは、気むづかしいけど、いじわるな人じゃないって。
この言葉を思い出しながら、あたし、やっぱりこの家の嫁でがんばってみるからね。
(60代・女性)
球子よ、こちらで最後まで苦しんだ肺炎治ったかい。
僕は多病息災ながら生きてよ。
小平霊園を車椅子散歩した時、「ここがいいわ、私も」と気に入っていたので、早速申し込んだ。
三度目の正直でやっと抽選に当たったよ。
息子や娘と相談して、ほどほどのお墓が出来たので、わが家の祭壇から引っ越ししたんだが、住み心地どうだい。
僕も、今付き合ってるガンが進行してきたので、そちらで一緒に住む日も遠くあるまい。
その時は、よろしくな。
萩山の翁 芳風
(80代・男性)
あいしているよ
いつもあなた達に伝えられない。
顔を見ればしかってばかりで。
天国のパパに会いたいと二人の娘達に言われた時が一番つらかった。
留守番電話に残された、亡き夫のメッセージに3年経っても追いつけない。
肉声で今、あなた達に「愛している」と伝えたい。
(50代・女性)
大きな背中のお母さん。力持ちのお母さん。大きな声のお母さん、料理の上手なお母さん。いいにおいのするお母さん。気の強いお母さん。ガニまた歩きのお母さん。 ピアノを弾いているお母さん。さいほうしているお母さん。ダンスをしているお母さん。
ぼくのお母さんは、毎日が多忙な人だろうな。お父さんが、病気で亡くなったから、代わりにお母さんだけが、一人二役。たくましいお母さん。いつまでも強い人で居て欲しい。
いつ見ても、努力しているお母さん。
「努力しないと、生きてはいけないからね。お父さんの分まで生きようね。」
と、太陽のような笑顔で、笑っている。
ぼくにとって、あなた次第が太陽です。
ぼくを生んでくれてありがとう。
育ててくれてありがとう。
これからも、よろしくね。
(13歳・男性)
チビが忘れ物をしたら直ぐに園まで届けてくれる優しい婆ちゃんに、眉と眉の間に太い線が出来たとか、顔に沢山の線があるって言ったらしいけれど、それは駄目だぞ。
女性は顔のことを気にするからな、婆ちゃんはほかの家の婆ちゃんより若いし、綺麗だと言ってごらん、喜ぶぞ、オヤツにチョコや果物が出て、好きな御絵描き帳を買ってくれるかもしれないよ。
時々、婆ちゃん大好きって言ってごらん、一回言うと婆ちゃんの寿命が一年伸びる、一年長く生きられるってことなんだ、三回言ったら三年、五回で五年だぞ、それを天使の声って言うんだけれど、これは秘密だからな。
それから、園で遊んできた事を沢山話してやってほしい、チビの笑顔は婆ちゃんが病気にならないための最高のサプリメント、一番の薬なんだよ、これも秘密だぞ。
爺との秘密二つを守ってな、爺は絶対にチビと言わない事を約束するから。
(70代・男性)
大宙(ひろみち)、光佑(こうすけ)、まだ小さかったあなたたちを連れてお父さんの休日ごとにどこかへ遊びに行ってた頃の事を想い出します。
春には、桜の花咲く大池で魚釣りをし、夏には川で泳ぎ、バーベキューをして楽しんだね。
秋には紅葉鮮やかな雲仙に旅行し、冬には田舎のおじいちゃん、おばあちゃん家で雪遊びをし、お年玉をもらっては喜んでいたあの頃のあなたたち。
お父さんもお母さんもあなたたちと共に年を取り、辛く悲しい体験もたくさんしたけど私たちが家族で本当に良かったと思います。
今、お母さんは肝臓ガンを患っていますが、この危機をどう乗り越えるかより、残された人生をあなたたちとどんな風に過ごせるかという事を私は考えています。
大宙も光佑も現在は25才と23才の立派な大人に成長したのだからあとは”自分の人生を自分で切り開いて幸せな家庭を持ち、平和に暮らして欲しい”
それが私の最後の望みです。
(60代・女性)
おばあちゃんの迷子
私には女の子の孫が二人おります。
昔し二人目の孫が出産しました時、上の子の幼稚園の送り迎えを買って出ました。
今考えると私も若かったのですね。
その頃、園が終ると小学校入学の為お勉強教室の様な所が有りまして、娘から地図を渡され孫の手を取って始めての家を探しましたが、中々見付かりません。
始めは手を取って探し孫も元気に歌等唄い歩きました。
その内段々泣き顔に成って、私は終ったらアイスクリームを買って上げると私迄泣き度い気持ちでやっと探し見つかった時のよろこびは今でも忘れる事は出来ません。
本人は忘れて居るでしょう。
私には懐かしい想出でございます。
今は私が世話に成っております。
手をつながれると昔の暖かい想い出が浮かんで来ます。
私の願いは皆が元気で幸せに成ってもらい度いです。
今でも終ってから買ったアイスを嬉しそうに食べる顔は忘れる事が出来ません。
(90代・女性)
〔学校賞 及び 学校賞・入選〕の授与に麗澤中学・高等学校を訪問させていただきました。
TV取材も入らせていただきました!
会ったことはないじいじのことが 私は大好きです。
会ったことはないけれど、私の中にはじいじの血が流れているし、じいじと同じように私は巨ほうが大好きです。
本当は会ってみたかったけれど、話をしてみたかったけれど、囲碁を教えてもらいたかったけれど、それはできないので、その分、空から見守っていてください。
じいじの分もたくさんいきて、いつか私もむこうへ行ったらたくさん話をしてね。
いつもみててね。
大好きです。
(14歳・女性)
いつも物にあたっちゃったり、怒ってごめんなさい。
感情ばかりぶつけてしまっているけど自分の悪いところも直せるように頑張ります。
いつも、ご飯をつくってくれたり、勉強を応援してくれてありがとう。
これからもたくさん迷惑をかけると思うけど、素直になれるように頑張ります。
(14歳・女性)
↓コンテスト概要・詳細
【公募ガイド9月号】に掲載!
応募受付 2018年8月1日-10月31日(消印有効)
作品の募集を締め切らせて頂きました。
沢山の応募を頂き、誠に有難う御座います!
公募ガイド
2018年9月号に掲載
https://www.koubo.co.jp/magazine/201809.html
一般社団法人 家族をつなぐ コミュニケーション研究会