夢相続コラム

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【家族間トラブル】(1)財産額8億円超 夫の相続を終えてすぐに自分の節税対策を決断した永田さん

2019/10/24


【家族間トラブル】(1)財産額8億円超 夫の相続を終えてすぐに自分の節税対策を決断した永田さん

●ご家族の状況

依頼者 永田さん(女性・70才代)
職業 不動産賃貸業
家族関係 妻(本人)、長女50代、長女の夫(養子)50代
家系図 別途
財産の内容 自宅、駐車場、貸地、貸家、預貯金


●【課題】二次相続時に一次相続以上に相続税がかかる

永田さんの夫は15代続く家系の跡取りとして、多くの土地を相続してきました。自宅の周辺に広い土地を所有していますが、借入が必要となる節税対策をしてこなかったため、相続のときは大変だと周りから心配をされ
てきました。いよいよ相続になって自宅周りの土地を手放すことになるのは避けたいと当社に委託をされました。
夫の相続税は、駐車場の土地評価を下げて節税し、配偶者の特例も最大限に利用することで、以前に夫が買っていた他県の土地を売却して済ませることができました。
けれどもそのままでは、自分が亡くなったときの方が相続税が高くなります。永田さんは、夫から相続した財産以外に、夫の親からも財産を相続していますので、合わせると夫の財産程度になること、相続人が少なくなること、
配偶者の特例が使えないことなどの理由からです。それを見越して、夫の相続では納税を最小限にすることを目的としましたが、合わせて、最初から次の節税対策ができる土地を相続してもらうことを優先しました。
また、永田さん夫婦には現金の余裕がないため、今後は資金的な余裕を作ることも念頭において提案するようにしました。


●【Step1.2】特例の利用と資産組替

<自宅と地続きの駐車場に賃貸住宅を建設する>
節税対策は土地を活用して賃貸マンションを建て、賃貸事業をすることを提案しました。土地を活かして残していくためには、収益の上げられる賃貸事業をすることが第一です。候補地は、自宅の地続きにある砂利敷きの駐
車場と決めました。
その駐車場は、砂利敷きで約30台が止められますが、駐車料金を数ヶ月以上滞納する人や廃車を置いたままにする人などがあり、わずらわしい思いをしていたとのこと。また、募集する不動産会社が店じまいをすることもあ
り、維持管理が負担になってきているということで、それを経営しやすい賃貸事業にすることも目的としました。
そのように、駐車場経営の煩わしさを解消し、敷地全体の価値を高めるために、重厚感のある賃貸住宅を建設することを提案内容に、永田さんはすぐに取りかかる決断をされました。
相続税の節税になるばかりか、今までの駐車場に比べると6倍の収入になります。 1LDK27戸のマンションができあがり、満室で順調な賃貸経営が開始できました。


●【Step3】[法人]所得税節税のために賃貸管理法人を設立する

相続税の節税対策ができたとしても、永田さんの収入が増えるため、相続税だけでなく、所得税の負担も増えます。そこで所得税の節税対策として、賃貸管理を目的とする法人を設立することにしました。その法人が一
括借り上げすることで、永田さんの所得を抑えることができます。法人は長女と孫が役員となり、報酬を支払うことで収入が分散され、相続税の納税資金対策になり、生活資金の補填にもなります。
さらに、法人が修繕積立金や役員退職金の準備金として生命保険に加入することもでき、その費用も経費として計上できますので、法人税対策もできるようになりました。


●【対策のポイント】

・駐車場運営が煩わしいため別の活用方法に切り替えが必要
・賃貸住宅を建設することで大幅な節税ができる
・賃貸管理法人を設立することで所得の分散が図れる
・生命保険の活用により法人税の節税対策ができる



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