夢相続コラム

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【相続相談事例】共有の土地は財産にならない!自由になってこそ価値がある

2022/05/19


【相続相談事例】共有の土地は財産にならない!自由になってこそ価値がある

都内有数の繁華街に実家のあるAさん(60代・女性)がセミナーに参加され、
相談がありました。

 

実家の土地は150坪あることから、父親が節税対策として庭にしていた角地側
100坪に4階建てのビルを建てて、1階から3階はテナントに貸し、4階を
住居としました。不動産管理の会社を作り、建物は法人で建てています。

最寄り駅の商店街に位置していてテナントには困らず、すぐに決まったのです。

 

Aさんには4歳上の兄がいますが、建築当時は他県の上場会社に勤めており、
家族で会社近くの社宅住まいをしていました。

Aさんもすでに結婚していましたが、兄よりはうんと近くに住んでいましたので、
いつも両親のところへ行ってサポートするのはAさんの方だったのです。

しかし兄嫁の強い希望で2人の子供教育には都内がいいと、実家に同居することに
なり、孫がかわいい両親は大歓迎で、元の自宅が建っていた50坪に新たに建て
増して、最初のビルにつなげた店舗と兄家族用の家を作って同居を始めました。

 

父親は相続対策として、土地を6つに分筆し、自分が亡くなったときの分け方を
決めて、公正証書遺言にしてありました。
結果、3つは母親、兄、Aさん単独名義、他は3人共有名義、母親と兄の共有、
母親とAさんの共有という複雑な所有になりました。
それでも父親が亡くなったあと、Aさんにも地代が入るようになったのです。

 

不動産管理の会社は父親から母親に代表者が変わりましたが、母親が80代になり
ビルの修繕工事などの交渉事が増えると、兄夫婦が、自分たちが会社を運営すると
言い出し、兄嫁が代表者に代わりました。Aさんには事後報告だけでした。

それから兄夫婦は役員報酬も好きに決め、母親やAさんの地代は下げてきました。
賃料が下がったわけではないのにと思いつつも、兄夫婦は高圧的で有無を言わせ
ない雰囲気です。それも顧問弁護士からの通知だけとそっけない対応です。

 

この状態でなにか方法があるかというのがAさんのご相談でした。

 

不動産の共有はトラプルのもとですので解消することをお勧めしました。
(1)土地を分割して単独に、(2)一緒に売却、(3)共有者に売却、(4)第三者に売却に
などいくつか方法はあります。

一番いいのは(1)ですが、法人の建物が全体に広がっており、しばらくは不可能、
(2)(3)は兄夫婦が反対ということで、結果(4)が近道と言えます。

父親はAさんにも財産を渡したいという思いで土地を相続させたのですが、
共有の土地だけでなく、単独名義の土地の上にも法人の建物が建っており、
自由に使える状況はありません。地代は入りますが、自分の財産というだけの
価値がないのが現実です。

 

Aさんの子供もそんな土地はいらないので早く売ってしまえばと言っている
とのこと。当社もそれをお勧めしており、Aさんの決断待ちです。

 

■相続実務士より

Aさんの自由度が全くない状況で、もはや財産の価値は半減しています。
だからこそ共有を解消して自由に使える単独財産にしないとストレスを
かかえるばかり。共有しない選択が必要です。

 

弊社では様々なプランをご用意しております。
お気軽にお問い合わせください。

 

 

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