夢相続コラム
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【相続相談事例】税金よりも自宅の活用。空き家の活用が対策
2022/04/08
【相続相談事例】税金よりも自宅の活用。空き家の活用が対策
Nさん(40代・女性)は二人姉妹の次女で、仕事のために家から独立して、
独身のまま、仕事を続けています。
姉は結婚して、他県へ嫁ぎ、夫と2人の子供と暮らしています。
両親は二人暮らしをしてきましたが、母親が4年前に他界し、80代の父親は
現在、介護施設で生活をしています。
父親は繊維関係で自営業を営んできました。高齢になって廃業しましたが、
家には仕事の名残の反物などが山積みされています。
自宅は100坪あり、半分に学生向けのアパートを建てて、母親が管理をして
きました。
自宅の敷地にある学生アパートですので、寮のような作りになっていて、
共有スペースには食堂があります。母親が朝、夕の食事を用意していましたので、
11室はほとんど満室で稼働していました。
ところが、母親は脳梗塞で倒れて急死してしまい、食事の用意ができないことや
築35年で老朽化してきたことなどから、現在は募集もしていないため、誰も
入居はしていません。
昨年、父親がガンだとわかり、相続のことも気になり、Nさんが相談に来られました。
財産を確認すると、自宅1500万円、預金1000万円だとわかり、相続税の
基礎控除4200万円以内ですので、相続税はかかりません。
課題は、空家になっている自宅とアパートをどうすればいいのかということです。
父親は、自分の財産は姉とNさんが好きなようにすればいいと言っていますが、
Nさんは仕事をリタイヤしたあと、実家に戻って住んでもいいと考えています。
しかし、リタイヤするまでまだ10年以上ありますので、 その間が問題です。
実家を残そうとする場合、父親が帰ってこられないようであれば、
荷物を整理し、リフォームし賃貸するのが方法の1つですが、リフォーム代は
かなりかかる上に、快適な間取りではないかもしれません。
そうなると理想的な賃料にはならないことが想定されます。
もう1つの方法は、自宅兼賃貸住宅に建て直し、リタイヤするまでは自宅部分も
貸しておけば、ローン返済も負担を少なくできます。
あるいは賃貸住宅に建て直すには不向きの立地であれば、無理をせずに
自宅だけにして、建て直し貸しておく、などが方法になります。
いずれにしても、老朽化した空き家のまま維持することには不安があり、
固定資産税や維持費がかかりますので、自分がすまないのであれば
貸しておくことをアドバイスしました。
Nさんは、相続税がかからないことに安心されました。そして、自宅をどのように維持
していくかを父親と姉とで話し合って決めるようにすると言って帰られました。
相続実務士から
相続税がかからなくても、不動産はいろいろな課題があり、不動産の専門家の
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