夢相続コラム

弊社の活動内容や日々のできごと、お知らせなどをお伝えします

【節税の教科書】【生前】賃貸管理会社で現金を分散した吉沢さん

2022/09/14


【節税の教科書】【生前】賃貸管理会社で現金を分散した吉沢さん

 

◆財産とご家族の状況

●依頼者 吉沢さん(男性・50才代)・職業 会社員

●家族関係 義母、長女(妻)、養子(本人)

●財産の内容 自宅不動産、賃貸アパ-ト、駐車場、貸地、貸家、預貯金

 

◆状況

吉沢家は地元の名士で、代々の地主さんです。土地が広いだけにまわりから相続になったら大変だと言われてきましたが、借金嫌いの義父は借り入れをして賃貸事業をするような積極的な対策はしていません。亡くなったとき負債は何もありませんが、多額の相続税がかかることになりました。まだ義母が健在ですので、配偶者の税額軽減の特例を適用し、納税は半分で済みましたが、吉沢さんと妻の相続税は、義父が30年も前に購入していた他県の宅地を売却して払うことができました。

 

義父の相続税の納税が終わってひと安心と言いたいところですが、次に義母が亡くなったときのことを考えると吉沢さんも妻も不安がありました。義父の財産は土地が大半で預金はほとんどありません。次は自宅の周りの土地を売るしかないかと漠然と考えており、何かできることはないのか、相談に来られました。

 

◆課題

次は相続人が1人減るので、何もしないと一次相続以上の相続税となり、配偶者控除の特例が利用できない分、納税が大きくなります。やはり相続税の節税対策は必要でしょう。義母が相続した土地に、建築資金の融資を受け、賃貸住宅を建てるようにすれば、相続税は確実に減らすことができます。

 

義母が家賃収入を得ることで、資金の余裕が出てくるのは安心感はありますが、家賃は所有者である義母の収入となります。二次相続対策として、相続税や固定資産税や所得税の節税の目的のところが、結局は義母の収入が増えていくことで預金として残ってしまえば、所得税も増え、貯まった現金は相続財産として課税の対象となり、節税の効果が薄れることになります。

 

◆解決へのアドバイス

(1)法人を設立し、税金対策をした

まずは、義母の相続税を大きく減らすために、自宅前の駐車場に27世帯の賃貸マンションを建てました。建築資金を銀行から借り入れをしましたので、毎月の返済は必要ですが、相続税の予想額は半分になり、分割でも払っていけるめどがつきました。

 

合わせて吉沢さんが賃貸管理法人を設立しました。その法人が義母から賃貸マンションを一定家賃で借り上げ、入居者に転貸します。家賃の残りを役員報酬として支払うことで、義母一人に集まっていた所得を分散でき、所得税・相続税の節税になります。

吉沢さんも義母の収入が増えると、所得税が増える一方になることを気にされていたようで、ぜひ実行したいとのことで、賃貸管理会社を設立しました。

 

(2)現金を分散することで納税資金対策にもなる

義母に家賃収入が入ると、義母の財産は増えるので相続財産がまた増えてしまいます。しかし、義母の家賃収入を子供たちに分散すれば、その分だけ義母に残る現金が少なくなる訳ですから、財産を減らすことができます。

 

子供たちに毎年現金を贈与するという方法もありますが、相続開始前3年以内に贈与を受けた財産については、相続財産に加算しなければなりません。しかし、給与として合法的に分散した現金はそのまま子供たちの財産となり、結果、納税資金対策にもなっています。

 

 

◆ここがポイント

・相続税を大きく減らすには借り入れをして賃貸事業が効果的

・賃貸管理法人を設立し、家賃収入を分散させる

・家賃の分散は節税対策と納税資金対策の両方になる

 

 

弊社では様々なプランをご用意しております。
お気軽にお問い合わせください。

 

 

コラム執筆

まずはお気軽にご相談ください

相続は100人いれば100通り。お客様にとって最も好ましいオーダーメード相続。

代表・曽根恵子とスタッフが、相続に関するご相談を約1時間の面談でしっかりお伺いします

noimage

受付時間:月〜金(祝日のぞく)10:00〜17:00