夢相続コラム

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相続では弁護士に頼まないほうがいい!これが真実(4)

2021/06/18


相続では弁護士に頼まないほうがいい!これが真実(4)

遺言執行者の弁護士で苦労した Sさん

●相談者  Sさん(60代・男性)・職業 会社員
●相続人 長女70代、二女70代、長男Sさん(相続人 3人)

相続事情 長男家族が母親の面倒を看てきた

長男であるSさん(60代男性)は、妻(60代女性)と母親の老後の介護をしてきました。父親が亡くなったあと、母親は独り暮らしになりましたので、定期的に通ってサポートをしてきたのです。嫁いだ姉2人は実家から遠く離れたところで生活しているため、母親のサポートをすることはあまり期待できなかったのです。
一番近くにいて母親の面倒を看てきたのが長男夫婦でしたので、自ずと母親は家を継ぐのは長男のSさんだという思いがあり、普段から財産もSさんに渡すと言ってくれていました。
そこで、Sさん夫婦は遺言を作ってもらおうと考えました。2人の姉はしっかりしたタイプですので、話し合いがまとまるか、不安もあったのです。
仕事に忙しいSさんに代わり、妻が遺言書作りを誰に頼めばいいか探してくれました。市役所の弁護士相談に行って、相談してみたというのです。
たまたま、相談を担当してくれたのが女性の弁護士でしたので、妻からすると、男性弁護士よりも女性のほうが親しみやすいと思い、母親の遺言作りを依頼することにしました。 そうして女性弁護士が証人となり、遺言執行者となる公正証書遺言ができあがりました。母親の財産は自宅と隣地に建つアパートの不動産と預貯金で、約2億円ですが、母親は全部をSさんに相続させると言ってくれていましたので、そのままの内容でできあがりました。

これが課題 依頼した弁護士は何もしてくれなかった

Sさん夫婦は、2人の姉に対しての遺留分のことが気になりましたので、不安もあり、女性弁護士に相談をしていましたが、「自分が遺言執行をするので、大丈夫だ」と言われましたので、それ以上も言うことはできませんでした。
その後、ほどなくして、母親は認知症になりましたので、内容も知ってもらっているからと、同じ女性弁護士に母親の後見人にもなってもらったのです。
問題が起きたのは母親が亡くなったときです。女性弁護士が母親の後見人ですので、財産管理をし、財産は把握しているはずなのに、財産目録をなかなか出してくれません。 早く財産目録を作成して、遺言執行をしてもらいたいと何度も連絡をしましたが、3ヶ月ほど女性弁護士は一向に動いてくれません。
相続税の申告期限まであと半年と迫っているのに、女性弁護士はこれから産休に入るので2ヶ月ほど休むのでその後になると平然と言われたため、一挙に信頼をなくしました。それからあちこちに相談をし、引き受けてくれるところを探したのです。

こんな結末になった 遺留分減殺請求をされた

遺言執行は記載してある弁護士に依頼しなくても、Sさんが執行してもよいとアドバイスを受けましたので、弁護士を依頼せずに自分で遺言執行をすることにしました。そのことを女性弁護士にも伝えて、ようやく、預貯金などの引き渡しをうけたのです。
そこで姉たちには遺言があることは伝えてありましたが、ようやく財産の明細を伝えることができたのです。
財産を受け取るSさんだけで、相続税の申告や不動産の名義換えをお願いし、期限のぎりぎりで間に合ったのです。
案の定、2人の姉が委任した弁護士から、遺留分の減殺請求通知が届きました。法定割合3分の1ですが、遺留分は半分の6分の1。2人では全体の3分の1を払わなくてはなりません。
現金は相続税の納税をしたため、ほとんどありません。仕方なく、母親から相続した実家とアパートを売却して現金を捻出して姉に支払い、なんとか相続の手続きを終えることができましたので、Sさん夫婦はようやく一段落されました。残念なことは不動産が残せなかったことで、今では4棟の建て売り住宅になった実家を通るたびに後悔の念が出てくるのです。姉たちとの交流もなくなりました。

この事例の教訓

・遺言執行者として弁護士を指定した →弁護士に頼まなくても相続人がなれる
・姉たちから遺留分減殺請求された →遺留分に配慮をした遺言書にしておく

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・弁護士という資格だけで依頼せず、人柄や実績で慎重に選ぶことが大切
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