夢相続コラム
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【遺産分割の節税事例】先祖代々の土地を維持したい高橋さん
2018/03/06
【相続人の課題】二次相続での納税も考えておきたい
高橋家は代々農家で、父親が祖父から相続した土地を守って農業を継続してきました。 その間、宅地化が進み、農地のまわりに住宅が立ち並んできたことや、相続税の節税対策も考え、父親の代でアパート経営も始めました。
長男の高橋さんは、同じ敷地に家を建てて住んでおり、会社勤めの合間に農業も手伝ってきました。嫁いだ長女も、安心して高橋さんに母親の老後を託せるということです。
家と農業を継ぐ立場の高橋さんとしては、これからも代々の土地を維持していきたいため、なるべく節税したいと考えています。
課題としては、土地を分けずに長女と遺産分割をしたいということと、母親の二次相続での分割や納税も見据えて節税策を考えたいということです。
【相続実務士の提案】子どもが相続し、二次相続に備える
高橋家の不動産を現地調査したところ、自宅敷地の一角にあるアパートは進入道路の奥に位置しているため、不整形地となります。 また、農地は道路から2m近く低くなっており、造成費がかかると判断されて評価減となりました。
分割については、農地は自宅と農業を継承する高橋さんが不動産の大部分を相続するのが無理のない形です。最終的には、アパートも含めた不動産は高橋さんが引き継ぎ、長女は現金の一部を相続することで、家族間の合意が得られました。
将来の税負担を軽くする
配偶者の税額軽減を利用すると納税は半分にできるのですが、今回と二次相続時の分割の仕方による税負担を検証したところ、将来的に基礎控除が引き下げられた場合の税負担が重くなることが判明しました。
そこで、現在の市況も考慮し、母親は自宅と老後資金として現金を相続し、それ以外の財産は高橋さんと長女で相続することとし、将来の負担を減らしました。なお、高橋さんは納税分の現金を相続して済ませました。
結果として、節税額は1778万円。
二次相続を考慮して遺産分割した事例です。
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