夢相続コラム

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【納税の節税事例】借入金や賃貸管理法人で積極的に対策に取り組んできた斉藤さん

2018/04/10


 

【相続人の課題】納税資金が不足しそうなので節税したい

 

斉藤さんの父親は、祖父から引き継いだ農地を所有してきましたが、宅地化が進み、土地を活かして賃貸マンションを建てるようになりました。

 

10年ほどの間に、毎年のように賃貸住宅を建て、10棟200世帯の賃貸住宅を所有、 年間1億円以上の家賃収入を得るようになりました。賃貸管理法人も設立して長男の斉藤さんが賃貸管理を行っています。

 

事業には建築費の借り入れも必要となり、父親が亡くなったときには12億円もの借入金がありました。それが確実な節税となっています。

 

多くの農地を所有していた父親にとって、相続税の節税対策は不可欠な課題だったのです。

 

相続に備えて納税用の現金を残すために賃貸管理法人を設立してきましたので、父親自身の預金は多くありません。

 

また、土地は多いのですが面積は小さく、広大地の適用もできないと思われます。そこで、専門家に依頼して他の方法で節税したいと考えました。

 

【相続実務士の提案】評価減のポイントを探し出して適用する

 

賃貸アパートが立っている土地は、駐車場、アパート、私道、畑の4つの利用に分けて評価をします。奥に位置する畑と私道は不整形地になり、評価が下がります。私道は通り抜けができず、アパートと畑のためのもので路線価の30%の評価です。

 

駐車場にしている土地には地役権が設定されており、上空を高圧線が通っていることがわかりました。建築はできますが、高さ制限があるため、そのリスクを減額できました。

 

配偶者の特例を最大限に適用

 

さらに「小規模宅地等の特例」を適用することと「配偶者の税額軽減の特例」を利用することで、納税を減らしました。母親の相続まではまだ時間があると考え、次は資産の組み替えにより、競合を避けながら維持しやすい財産にすることを提案しています。

 

結果として、節税額は2億4339万円。

配偶者の特例を最大に活かし二次対策をした事例です。

 

 

 

執筆者紹介

【講師】曽根恵子

(株式会社夢相続代表取締役 公認不動産コンサルティングマスター相続コーディネート実務士)

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