夢相続コラム
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【相続を価値あるものにしたい】なぜ価値が見いだせなくなったのか
2021/08/06
【相続を価値あるものにしたい】なぜ価値が見いだせなくなったのか
なぜ価値が見いだせなくなったのか
・相続は有り難いことではなく、面倒で大変、ありがた迷惑なこともある
・資産よりも負債が多いとすれば、誰も喜んでくれるはずがない
・財産はあっても、円満な遺産分割をし、納税が済まなければ価値があるとは言えない
・財産をプラスの価値のあるものにしておくことが、所有する人の務め
相続は、亡くなった人の人生の終わりではありますが、残された人にとっては財産を引き継ぐことであり、あらたなスタートにもなります。財産の内容にもよりますが、本来、財産は価値のあるものでなければなりません。価値があればこそ、亡くなった人の意思も生かすことができるのであり、それを引き継ぐ人も、生前よりもまして亡くなった人に感謝や畏敬の念を持つことができ、さらにその財産を大切に守っていこうという気持ちになり、次の世代へも残していこうと思えるのです。
かつては家督相続制度があり、戸主が財産を引き継ぐことでしたから、相続は家を守るものであったと言えますが、家督相続制度から現在の法律に変わったことは、相続の権利が相続人一人一人に生かされるようになったことで、なおさら価値があることになったはずです。
ところが、相続は価値のあるものという場合ばかりではなくなってきているのです。相続は有り難いことではなく、面倒で大変なばかり、ありがた迷惑であるということさえあります。
たとえば、財産の内容が、資産よりも負債が多いとすれば、相続したら、差し引き負債だけを相続することになり、誰も喜んでくれるはずがありません。不動産を担保とした住宅ローンや収益を生むアパートローンなどは必要な負債と言えますから、理屈があっていれば納得できるものです。ところが、亡くなった人が好き勝手に使ったあげくの借金ややむ終えぬ理由からの借入だけが残っている場合が非常に増えています。それを相続するとなれば、相続人は自分の責任以外の負債を背負わされることになり、理不尽極まりないとなります。むしろそんなものは残してもらいたくないわけですから、万一、負債が多いとなれば、感謝どころか、恨まれて終わりとことでしょう。親の不始末を子供が返済できるかといえば、経済的にも感情的にも受け入れがたいことであり、相続放棄をする人がどんどん増えているのが現状です。やはり、負債を背負いたくないのは本音です。
また、財産はあっても、円満な遺産分割をし、納税を無事に済ませることができない場合も、相続に価値があるとは言えなくなります。本当に事情は様々ですから、こうすれば解決という定番がないのが相続ですが、ひとつその選択を誤ると、いつまでも親族で争うことになったり、相続税の支払いに行き詰まったり、無駄な延滞税や利息や譲渡税等の税金も払うことになったりと不幸なことになりかねません。
まずは、財産をプラスの価値のあるものにしておくことが、現在、財産を所有する人の務めであると言えますが、その方法は簡単なことではありません。さらに、財産をどう分けて、相続税をどういう方法で支払うのかも、方向性を決めておくのも務めであると言えます。相続人がなんとかするだろうという安易な気持ちではうまくいくはずがありません。
こうした難題づくしの相続に、これが正解、という答えは簡単には出せないかもしれません。相続人だけでかかえるのは荷が重すぎることもあります。こうした場合は、将来を見越して一番よいと思われる方法を一緒になって考え、提案してくれる専門家の知恵を借りることも有益です。
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