夢相続コラム
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オープンな相続をするため、家族で「相続プラン」を作り対策に取り組もう
2021/05/13
オープンな相続をするため、家族で「相続プラン」を作り対策に取り組もう
相続は残された人が何とかするだろうではうまくいきません。元気なうちに家族で情報をオープンにして、コミュニケーションを取りながら、意思を生かした「相続プラン」を作って対策に取り組むことが大切です。おひとりおひとり財産も家族も考えも違うため、「相続プラン」は事情に合わせたオーダーメードにしなければなりません。また財産を持つ本人だけでなく、ご家族も一緒に取り組み、決断することが望ましいのです。生前にこうした対策に取ることができると、感情面、経済面の両方に配慮できるため、家族がもめることもなく、税金の負担も減らせます。生前に取り組む価値は大きいのです。
「相続プラン」の概略とポイント
【事前準備1】 →相続相談、カウンセリング
【事前準備2】 →相続人の確認、状況の確認、把握をする
・相続人の状況により対策は変わる
・状況を把握できれば深刻な対立や争いは防ぐことができる
・家系図作成、相続人確認、相続税基礎控除の把握
【事前準備3】 → 財産の確認、現地調査、評価、課題整理をする
・財産を確認、評価することで相続税も知っておく
・整理が必要なことはないか?(共有、担保、連帯保証など)
【感情面の対策1】→分けられる財産にする
・分けられないのでもめていく・・・もめたら節税もできない
・不動産がもめる要因のひとつ・・・共有だと課題が残る
【感情面の対策2】→遺産分割を決めて遺言書をつくる
・遺産分割でもめないためには遺言が必要・・・生前の用意で争いを残さない
・二次相続での分け方まで決めた内容にする・・・事前の了解を作っておく
【経済面の対策1】→分割金、納税資金を確保する
・不動産の代わりに現金を払う・・・現金の捻出方法を用意する
・不動産を売却、換金しておく・・・利用しないときは処分を決断する
・生命保険を活用する・・・計画的に納税分を用意する
【経済面の対策2】→現金、不動産を活用した積極的な節税対策をする
【贈与】自宅を配偶者に贈与して節税する 配偶者の贈与の特例を利用
【贈与】不動産を贈与して節税する 現金よりも土地で贈与する方が有利
【建物】現金を建物に替えると節税になる 建物は固定資産税評価額となる
【購入】資産は多額の現金より不動産で持つ(資産の組み替え)
【資産組替】相続した土地を守るより価値を上げて残す (不動産の買い替え)
【活用】土地に賃貸住宅を建てて賃貸事業をする
【法人】賃貸経営の会社をつくって資産増を回避する(賃貸管理会社)
自宅・空き家売却のために準備しておきたいこと
・相続まで待つよりは自宅は自分で処分した方が譲渡税は安い
・相続になったら売却してもよいことを子供たちに意思表示しておく
・家財道具や物は徐々に整理し、減らしておく
・隣地との境界杭が入っているか確認しておく
・確定測量をして隣地との境界確認を済ませ、地籍測量図を作っておく
・遺言書などに分割を決め、もめないように配慮しておく
実例 活用していない故郷の土地から賃貸アパートへ資産組替
山下さん(70代男性)は上場会社に就職し、地元を離れて首都圏で生活してきましたが、親から相続した故郷の不動産も複数所有しています。そのうち2か所は空き地のため、固定資産税などの支出が負担です。妻と2人の娘には負担になると思えました。2カ所の土地は、賃貸住宅を建てるには最寄駅から距離があるため、建て売り用地として売却することが妥当だとアドバイスをされました。
そこで、山下さんは妻や娘と相談の上、2ヶ所の土地について売却、買い替えする「資産組み替え」
をされました。土地はすぐに売却でき、住まいの近くで2ヶ所の区分マンションを購入しました。
今後のために、配偶者と娘たちが維持しやすい立地で資産を持つことができ資産組み換えで借り入れのない資産になったことで不安はありません。相続税も3分の1に減らすことができました。
実例 親から相続した家を売却、賃貸住宅にした松田さん
松田さん(60代女性)は、亡くなった父親から自宅を相続したものの自分の住まいとは離れている上に、住まない家を持っていても収益もなく、固定資産税などの税金が掛かるばかりで、不安がありました。そこで持ち続けるよりも、資産組み替えし、いい地域で区分マンションを購入するようにしました。父親の家は、閑静な住宅街にあり、面積は180坪ほどあります。幸い、二方が道路に面した整形地なので、建て売り住宅に適しています。そうした好条件が幸いし、ほどなく売却ができました。
賃貸経営は、ひとつにまとめるよりは、分けた方がリスク分散ができることから、4つの区分マンションを購入し、賃貸しています。毎月、安定した賃料を得ることができ、生活の基盤も確保できるようになりました。売却で得た金銭を貯金し日々の生活費として切り崩していくようであれば、預金が減る不安がありますが、毎月安定した収入を得るようになったことで、精神的な不安からも解消され、落ち着いた生活を取り戻すことができたと喜んで頂きました。
実例 老人ホームに入った高齢の父親の対策をした春田さん
春田さん(50代女性)の母親は10年ほど前に他界、その後、父親は自宅で独り暮らしをしてきましたが、80代になると認知症が進み、数年前から老人ホームに入所しています。春田さんも弟も実家を離れて住居を構えていますので、同居する選択肢は作れそうにありません。このまま空き家では不安があるため、父親のお金で室内をリフォームすることで現金の消費は節税になり、賃貸することで賃貸事業用の小規模宅地等の特例を使えるようにします。すぐにお客様見つかり自宅は賃貸住宅になりました。
もう1ヶ所の土地を貸し駐車場にしてきましたが、3分の1程度しか契約がなく、固定資産税がようやく払える状況となっています。そこで売却して、分けやすくするために、二つの収益マンションを購入するようにしました。この二つの対策で節税と収益増加の両方が実現しました。さらに、生命保険の非課税枠を利用するため、1000万円の保険に加入、一時払いしました。これで、相続税は0になります。
相続実務士のアドバイス
・相続まで待つよりは自宅は自分で処分した方が譲渡税は安い
・相続になったら売却してもよいことを子供たちに意思表示しておく
・家財道具や物は徐々に整理し、減らしておく
・隣地との境界杭が入っているか確認しておく
・確定測量をして隣地との境界確認を済ませ、地籍測量図を作っておく
・遺言書などに分割を決め、もめないように配慮しておく
弊社では様々なプランをご用意しております。
お気軽にお問い合わせください。
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